損害賠償請求
損害賠償請求とは
損害賠償請求とは、債務不履行(契約や約束を果たさないことです。)や不法行為(故意または過失により他人の権利や利益を違法に侵害し損害を加える行為)によって損害を受けたとき
法的に他者からあなたに生じた損害の補償を求めることを指します。もしあなたが他の人や組織から直接または間接的に損害を受けた場合、損害賠償請求を通じて補償を受けることができます。加害者に対し請求が可能な範囲として、
直接の因果関係がある
被害者と加害者の間に直接の因果関係が存在する必要があります。つまり、加害者の行動が損害の直接の原因であることが証明される必要があります。
過失または不法行為が原因である
損害賠償請求は、加害者の過失または不法行為に基づいて行われます。加害者が法的な義務を違反したり、不注意や無責任な行動を取った結果として損害が発生した場合に適用されます。
合理的な範囲内
請求される損害賠償は、合理的な範囲内にある必要があります。これは、被害者が損害を最小限に抑えるために合理的な努力を行う義務があることを意味します。
損害の故意・過失、因果関係などの証明は原則被害者側が行うことになります。
は請求をする側に立証する責任があり立証ができない場合は原則として、損害賠償は認めらないことになります。
損害賠償請求メニュー
損害賠償請求の弁護士への相談・依頼の例
- バイクで走行中に交通事故に会いケガを負い仕事も行けず、乗っていたバイクも壊れたので治療費と休業補償と修理代を請求したい
- マンション上階からの水漏れによって電化製品や食材が使用不能になってしまった。
- 商品を発注したのに約束した期限までに納入されなかったために損害を受けた。
- 暴力を振るわれケガを負わされたので治療費や休業補償などの損害を請求したい
- 子供の乗る自転車に跳ねられてケガを負ったので子の親に損害賠償請求したい
- 配偶者の浮気相手(不貞行為のある)に損害賠償請求したい。
- 放し飼いの犬に噛まれて負傷してしまったので飼い主に治療費を請求したい
- 酔っ払いに自動車を蹴飛ばされて車体がヘコんでしまったので修理代を請求したい
- 弁護士から損害賠償請求として〇〇〇万円支払えと内容証明が届いた。
- 裁判所から損害賠償請求訴訟の訴状が届いた
など、損害賠償請求を検討している。損害賠償請求の支払いを求める内容証明や訴状が届いた場合は当法律事務所の弁護士にご相談ください。
※裁判所から損害賠償請求の訴状が届いているのに、そのまま放置してしまうと相手の請求内容を認めたことになります。
損害賠償紛争解決フロー
内容証明による請求
損害賠償請求の手続として、まず内容証明で相手に請求を行います。
内容証明は相手に対し心理的プレッシャーを与えることが出来る可能性があり、その効果で相手が支払ってくれる可能性もあります。
また損害賠償請求権の時効が近づいているなどの場合、内容証明郵便により支払い請求の通知を相手に送ることで、その後6ヶ月間時効を遅らせることが可能となります(時効の中断)。ただし、内容証明による時効の中断は繰り返し使用できないため、一度延長した期間内に債務承認を得るか損害賠償請求訴訟を提起することが重要です。
示談交渉による和解
当事者本人または弁護士が相手となるもう一方の当事者と交渉を行い、示談に向けた話し合いを行います。
交渉においてはまず損害の内容と損害額、当事者の賠償責任の認識について確認し、請求内容(請求額、支払い方法など)について双方が納得して受け入れることで示談が成立しますが、
双方何れかに損害や賠償責任に対する認識や請求内容に対する不服があった場合には、反論や対案を出し合いながら合意に向けた交渉を行っていきます。最終的に双方が示談内容に合意ができれば、
示談書を交わすか、公正証書(強制執行認諾条項付き公正証書)にすることで、万が一約束が守られなかった場合には強制的執行をできるようにしておきます。
裁判外紛争解決手続
裁判外紛争解決手続(ADR)はAlternative(代替的)、Dispute(紛争)、Resolution(解決)の略で民事上のトラブルの訴訟手続によらない紛争解決方法のことで、当事者間に公正中立な第三者が関与、当事者双方の言い分を公平に聴き専門家としての知見を活かし、法律的な観点から方針を示したり、解決案を提示するなど合意による紛争解決を図るものです。
また当事者が合意すれば、あっせん、仲裁人が裁判所の判決に相当する仲裁判断を示すことも可能です。
家事・民事調停
損害賠償請求の調停は、簡易裁判所において調停委員が間に入って話を進めてくれるため、相手と直接顔を合わせて話をする必要がなく、お互いが感情的になっている事案でも解決がしやすいです。
調停で話合いが成立したら、調停調書が作成されて、その内容に従って支払いを受けることができます。
相手と話合う別の方法として、裁判官、調停委員が間に入り最終的にはお互いの話合いで解決を図かります。当事者同士の話合いの結果、双方の合意が得られれば調停成立となります。
ただし、相手に話合いの余地がない場合や相手が調停に応じる可能性がない場合には当事者間での解決は困難といえるでしょう。
家事・民事訴訟
損害賠償請求を裁判所に提起して裁判で争います。
訴額が60万円以下の場合には、簡易裁判所に少額訴訟を起こせば1日で決着がつき費用も少なく済みます。
訴額が60万円を超える場合には地方裁判所の管轄になります。
どちらも訴状で仮執行宣言をする事で判決で賠償命令が出されると被告が支払いをしなかった場合には強制執行が可能となります。